カテゴリ:Music & Art( 11 )

 MacOSXを使っている人で、何かしら映像分野に興味がある人には、こんなに便利でオモシロイものは無いんじゃないだろうか、と思うほどの便利ツール、QuartzComposerを少し紹介します。正直、いままで触ってなかったのが心底勿体なかったと思うほどの開発ツールです。

 音響分野ではMax/MSPってソフトが有名ですが、あれと同じような感覚で映像を作っていけるのがQuartzComposer。Mac(10.4 Tiger以降)を買った人なら無料で入手できます。というより、既に手にしている事を大半の人が知らないだけなのですが。

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 これが作業中の画面で、単純な機能のパーツを組み合わせていくだけで、複雑な映像がいとも簡単に出来上がってしまいます。いま作っているのは、計27枚の画像を3次元空間内でぐりんぐりんと回転させるサンプル。手探りで始めましたが、ものの1〜2時間でカタチになりました。これくらいなら、慣れてくれば15分もかからず出来てしまいそうです。

 QuartzComposerにはタイムラインという概念が無く、またリアルタイムの映像生成を基本としているので、マウスやキーボード、MIDI機器からも制御することができます。(とはいえ一応、スタートしてからの秒数はカウントしているので、変数として利用可能です。)
 タイムラインが無いのは不便な点もあるのですけど、一度映像として書き出してしまえばFinalCutでの編集もできるので、素材を色々作りだすことに特化すればむしろ逆に使いやすい面も多い。始点と終点を定めずにループさせるのもやりたい放題なので、複雑な変化の中から後でイイトコ取りだってできます。

 何はともあれ、一度さわってみたらいいと思います。Appleでは開発ツール扱いなので参考書はあんまり出回ってないのですが、詳しく紹介しているサイトや、いろんな人が作ったスクリーンセーバ(.qtz)を開いて見てみると、かなり参考になりますよ。
→特に未来派図画工作の二十世紀ボヤージは秀逸です。初めて見たときから大のお気に入り。

 Max/MSP+映像プラグインのJitterを買うと数万円はかかるのですが(機能的な差は詳しく知りませんが…)、方やQuartzComposerは無料の開発ツールです。ぜひOSのインストールディスクを引っ張りだして、XcodeをMacに入れてみてください。



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 今日は休日だったんですが、事務所に籠ってプログラムを組んでました。普段は日常の業務に追われてて新しいものを作る余裕なんかないので、創作は休日にこっそりと。
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 元々は商品開発のための研究なので、後々は自分以外の人も使えるようにと、メモ書きも忘れずに。こうしてノートを取ってると「勉強してる」感が溢れてきますね(笑) 大学時代の延長のような、何とも不思議な心地です。
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by Sterun-schnuppe | 2009-11-17 00:55 | Music & Art
 週一日の休みくらい仕事と全く関係ない事でもすればいいのかもしれませんが、自分の(ものを見る)目の事が気がかりでならないので、ちと無理をしてでもカメラを持ち歩いてみています。他人の写真を見て感化されたのもあり、今日は試しに白黒で撮ってみました。

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 焦点距離50mmの単焦点レンズというのは「標準レンズ」と呼ばれ、「写真/カメラの基本だ」というのを常々聞いたり読んだり見かけたりしていたものの、初めて自分で買ったカメラが10倍ズームの機種だったせいもあって、自分にとっては全く馴染みのないものでした。
 ついでに言うと普段自分が見ている光景は超々広角(対角魚眼並み?)のようで、50mmの画角というのがどうにもこうにも「標準(嘘か本当か目で見るのに近い画角らしい)」とは思えなかったのもあって、使った事がありませんでした。

 でもまぁこんな機会だからと、出番が無いのか事務所で転がってたレンズを借りて、付けっぱなしで撮り歩いてみました。きっと写真学校なら最初らへんでやる事なんでしょうけど、プロ2年目にして初めての50mm単です。


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 普段は自転車で駆け抜ける道も、たまにバスの中から見ると、なんだか現実感の無い夢の中のような感じがします。

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 電柱の無機質感が、昔からずっと意識に訴えてくるんです。いい写真を撮れるかは別として。

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 白黒にしただけで時間がより一層止まったように思うのですが、いかがでしょうか。

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 やはり立ち並ぶ電柱と張り巡らされた電線に日本を感じます。

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 たまにふらりと歩いてると、異空間に迷い込んだりします。仙台にもこういう路地があったとは。

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 乗り捨てられた自転車が、いつも気になるのです。

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 埋もれつつある車。

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 以上初の白黒&単焦点でしたが、果たしてこれは他人の目にはどう見えるのか…

 ちょっとおもしろかったのでこれからも時折撮ろうかと思うのですが、白黒だってことと合焦点の前後がボケまくってるだけで写真が印象的になってしまうのが、目を養うという意味では弊害かもしれませんね。


 白黒写真といえば、自分の中では明治〜昭和時代のイメージがあって、ひっくり返すと明治〜昭和時代というものは色あせた白黒の時代というイメージが付いてしまったのですが、当然ながらその時代に生きていた人達にとっては生き生きとしたカラフルな世界だったはずなんですよね。

 クラシック音楽も当時の人達にとって最先端の音楽だったんだ、というのと同じような意味で、なんだか感慨深い想いがしました。(分かりにくくてすみません…)


 リハビリ、リハビリ。続けてりゃいつか何かある。


P.S.
 タイトルの表記に違和感を覚える人もいるかと思いますが、ふとこんな綴りがあったなぁと思い出したので使ってみました。

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by Sterun-schnuppe | 2009-06-22 21:39 | Music & Art
クリックすると大きな画像が出るよう改訂しました
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 写真なんですけど、CGっぽく見えてきますね。明るさを変えて撮った何枚かの写真から合成して作る、HDRi(ハイダイナミックレンジ画像)です。普通の写真には収まらない明暗差も再現できるので肉眼での見え方に近付けられるのはもちろん、さらに進んで絵画のような表現までできます。
 いわゆる「写真の表現」とは違う方向かもしれませんけど、私は結構好きです、コレ。

 ところで前回の記事の写真にも混じってましたが、気付いた人はいたでしょうか?
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by Sterun-schnuppe | 2009-03-11 00:08 | Music & Art
 長らくご無沙汰しておりました。久々の記事ですね。

d0014524_10464390.jpg 先週末、横浜のBankART 1929という場所で「ASAGAO,」という創作能楽の舞台がありまして、手伝いに行ってました。右写真のBankART 1929は、以前は銀行(!)だったものを内部を改修して、貸しホールとして利用できるようにしたものです。建築物としての価値があるということで、(当たり前の事ですが)壁や床、内部の柱に傷を付けちゃぁいけないと、設営・撤去作業はなかなか気を使いましたが、管理している方々のおかげでとても使いやすい場所でした。

 内部はこんな風景。クリックすると拡大します。ちなみに舞台も客席も、こちらで設置したものです。
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 昨年9月末にコンサートをやったizuruによる制作で、日本古典芸能由来の能楽、西洋クラシック音楽由来の現代音楽の融合を試みた舞台でした。舞台演出にはコンピュータ制御のLED照明や、ポリアミド製チューブを素材とした巨大なオブジェを使っていました。
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d0014524_11131996.jpg 公演2日目は幸か不幸か雪。舞台も役者も真っ白だったので、そういう意味では万歳、でしょうか。右の写真にはランドマークタワーが写ってるんですが、もはや写っていませんね。いやー搬入口付近はめっちゃ寒かったです。


d0014524_11182933.jpg ひょんないきさつで、今回はNHK-TSの方々が取材に来てくれまして、3D Hi-Visionの撮影を行っていきました。写真のは専用のカメラ。要するに、中に2台のHi-Visionカメラが入っていて、左右の目の役割をするわけです。2カメ撮影だから、うわぁ、4台の業務用Hi-Vision…
 一度NTSにお邪魔してデモを見せて頂いたんですが、偏光レンズ付きメガネをかけなきゃいけないものの、映像の立体感は確かに良かったです。サンプル映像の珊瑚礁が「魚クン」の案内だったのも印象的でした(笑)。



 さて肝心の内容はどうだったのでしょうか。私の個人的な感想になりますが、「見た目はカッコいい」。照明やオブジェを使った演出はたしかにカッコいいものでした。そう、ヴィジュアル・デザインは良。ただ、時間軸を加味した上での構成を考えると、まだまだ検討が必要だったと思います。映像映りはいいが、芝居を観ていると、たるい、もしくは疲れる、という感じでした。

 ただし今回一番しっくりこなかったのが、終わった後スタッフ同士が「この舞台が出来てよかったね!」と言い合える関係であれたかどうか、という点。ずっと裏で誰に感謝されるでもない雑用をこなしている制作チームや、悪い段取りに振り回された役者・奏者たちは、果たして良い気持ちで舞台を終えられたんだろうかと、そういう点が心配でならないです。仕事として十分な給与でもあるならいいですが、ほとんどボランティア精神で参加してくれている人達への配慮は、はたして適切だったのでしょうか。
 加えて、本番3日前にはじめて芝居の様子を見たであろう外部から来た舞台監督さんが、誰よりも全体の進行を把握していたというのは、舞台監督さんへの尊敬の念とともに、中心メンバーに対する舞台を創る人間としての不信感を抱かざるをえませんよね。私は練習にも何度か顔を出してましたが、会場入りしてなお続く段取りの悪さには、横で見ていて残念な気持ちでした。

 やっぱり、「他の人達が大切な時間を自分に捧げてくれて、自分がやりたいことに付き合ってくれている」事への感謝の気持ちって、ものを創ったりプロジェクトを動かす人物には絶対に必要だと思います。

 それにしてもあの舞台監督さん、さすがだわ。仕込み・本番の段取りのみならず、かなり限られた時間での(しかも相当ややこしい)撤収作業まで段取れるとは。本来の搬出トラックに加えて、撮影・録音の中継車まで来ていたから、正直とても心配でした。無事に終わったのは、舞監さんの力が大きいと思います、ほんと。こっちの力量が完全に見透かされているようで、しゃべるときちょっと緊張してしまいましたが(笑)。

 役者、奏者、スタッフの皆様、ほんとお疲れさまでした。
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by Sterun-schnuppe | 2008-02-05 12:14 | Music & Art
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From 1st to 8th of October an internatinal music festival was held in Kobe. This festival consists of 3 main concerts, 2 public lecture & discussion, 3 concerts for children, and some master classes (extension course) for students. I stayed and also worked there for 11 days. What's remarkable is that not professional people who are interested in music hold this festival. I think it's a good example of culture and art management.

 10月1日から8日まで、神戸国際芸術祭という音楽祭が開かれていました。この芸術祭は3つのメイン・コンサート、2つの公開レクチャー、3つの子供向けコンサート、そして学生向け公開レッスンから成り立っていて、私も11日間滞在しながら一緒に仕事をしてきました。この企画が注目に値するのは、プロでもない音楽好きの人間達が集まって手探りで運営しているという点であり、芸術文化マネジメントのいい一例でもあると思います。

d0014524_18142960.jpgBecause of the quality of players, the master class was quite good, I guess. It was just like Takefu IMF. I presenced there as an interrupter for some students. As I've never been by the lesson like that, the lesson was so interesting for me, too.

 来ていた演奏家の腕前もあって、マスタークラスはなかなか良いものだったと思います。武生国際音楽祭もちょうどそんな感じ。学生数人のための通訳として同席していたんですが、なにぶん自分でこういうレッスンを受けたことがないので、横で見ているだけでも結構おもしろかったです。


I find that this festival plays a very important roll in this city as a cultural event, because 3 concerts were really good chance that children and their parents can listen to live musics. Babys and children make noise. It's simply true, but they also have a right to listen to live musics. However, if they call professional players, it's not easy to hold a concert like that solely because of the economical reason.

 この芸術祭は、この町の文化イベントとして重要な役割を果たしているんじゃないかと思います。3つのコンサートが、子供たちや子供を持つ親たちにとって、生演奏の音楽を聴けるとてもいい機会になっていたのではないでしょうか。赤ん坊や子ども達は騒ぐ… 全くその通りですが、彼らだって生の音楽に触れる権利はある。ところがそういった演奏会を単独で開くのは、ましてやプロの演奏家を呼んでやるとなれば、運営資金のことを考えても非常に難しいでしょう。

2 concerts were for babys. Even 0 year old babys can also come there. They sit on the ground and listened to the music. (Of course they have also much played.) And a concert was for children who go to elementary schools. In this concert they could sit on chairs "on the stage". Some pieces which were played were a bit childlike, but these concerts were not childish at all. It's, enough.

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 2つのコンサートは乳幼児向け。0歳でも来て大丈夫。子ども達は地べたに座って演奏を聴いていました。(もちろん横では結構遊んでました) 小学生向けコンサートでは、子ども達が「ステージ上の」椅子に座ることができ、演奏を間近で感じることができました。選曲としては、幾つかの曲目は子供向けではありましたが、コンサート自体が子ども染みているということは全然無かったです。十分十分。

3 main concerts were truely good. Even I am not so really interested in classical music, but I thought that the play was excellent. Especially the last piece (string octet) was so exciting. I have never thought that a classical music can be so exciting.
Otherwise I recorded all of these concerts and made CDs, but these plays havn't lost their sparkle even they are recorded.

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 3つのメインコンサートはとても良かった。自分自身それほどクラシックが好きなわけではないにも関わらず、あの演奏は素晴らしかったと思います。特に最終日の一番最後の弦楽8重奏曲、クラシックの音楽がこうもエキサイティングで有り得るとは思ってもみませんでした。
 ところで全てのコンサートを録音してCDにしたんですが、この演奏は相変わらず輝きを放っております。


As I wrote at first, almost all of staffs are not professional. The chairperson of the executive is only a music lover professor in Kobe university, and the secretary-general is also a young student of the uni. Some staffs are staffs of the same Uni or normal citizens in Kobe. About 15 students come from Kochi, and for example I came from Yokohama.

d0014524_19401674.jpg 最初に書いたとおり、スタッフのほとんどはプロではありません。実行委員長は単に音楽好きの大学教授であるし、事務局長も同じく大学の若い院生。あと何人かは同じ大学の学生や職員だったり、あるいは一般の神戸市民だったり。15人くらい高知の学生が来ていたり、あとは、例えば私や神戸の元ホール職員が関東からひょっこり来ていたり。

Because they (we) are inexpert, there were some managements problem, I think, and their (our) management was maybe poorer than other music festivals for example Takefu IMF. But I also think, its handmade feeling was also important for cultural events.
Some people who noticed it's important start to move. But other people don't follow them. The scene of cultur management is almost always so. I think, what's important is the feeling, "We make a culture in our city" or "We citizens are the subject".

 ほとんどが玄人ではないから運営上の問題点もあったんじゃないかと思うし、今回の(私たちの)芸術祭運営は、例えば武生国際音楽祭と比べると下手くそな点があったようにも感じます。けれどでも思うのは、この手作り感や手探り感というのも文化的なイベントには重要なんじゃないかということ。
 事の大切さに気付いた人達が動き出す。けれど周りの人間達はついてはこない。芸術文化マネジメントの現場なんて、だいたいそんなもんではないでしょうか。重要なのは、「自分たち市民がこの町の文化を作っているんだ」「自分たち市民が主体なんだ」という感覚なんだと思うのです。


Ah, I have to say this: You have to come to this festival in the next year. It will be a good experience for you.

そうそう、最後にこれを言わねばなりませんな。来年はぜひこの芸術祭にお越しください。絶対いい体験が出来るはずですから。
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by Sterun-schnuppe | 2007-10-13 20:05 | Music & Art
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リハーサルにて

 9/28、東京・杉並のsonoriumという会場で、company izuruという能楽をベースにした芸術団体が主催するコンサートがありました。
 「音楽×音曲」… 発表された6曲の作品は、6人の現代音楽の作曲家が、能楽の研究のもとに制作していったものです。

 私はここでステマネ(Stage Manager:曲に合わせ楽譜台や椅子などの配置転換をする人)と録音の仕事をしてました。録音は何度かやってますが、ちゃんとステマネの仕事をするのは初めてだったので、これがなかなか緊張の連続でした。
 前日リハーサルでも、バミリ(設置場所マーキング)のテープを貼っているとはいえ、果たしてこの配置を覚えられるんだろうか…と不安一杯。そして演奏者は最大11名。リハ中のどの段階で最終的な配置が決まるかも分からなかったので、曲を聞く余裕すらありませんでした。

 そして本番。結論から言えばノー・ミスで終わることができ、開演の遅れや演奏が伸びた分まで巻き返すほどバッチリ仕事できたんですが、一回だけ、本当に焦りました。

 演奏終了。次の配置を確認。出演者はけ。ステマネ隊、袖から舞台へ。そして、…

 頭ん中が真っ白。

 これは血の気が引きます。呆然ですよ。
 幸いにして優秀なパートナーがいたので、相棒の動きから配置図を思い出せ、問題もなく転換はできたのですが、へこみますよ、あれは。

 それに会場の事情で白のマスキングテープをバミリにしているせいで、数箇所が剥がれてしまってました。マーキング喪失。「あれ?!ない!ない!!!」 ほんと焦りました。


 さて演奏はどうだったかというと、前日リハでは聴いてる精神的余裕がなかったのに加え、当日はずっとホールの外で待機だったので、ぜんぜん知りません。
 やっとさっき録音したものの確認として、2公演中の最初の公演だけ聴いてみました。

 正直な感想を言うと、もちろん曲によって色々ですが、総合すると、「これは結構おもしろい」です。謡というか歌というものは、その言葉に感情や雰囲気を込めて音に変換していくのですが、それが楽器の音と混じることで、さらにそれが深められていく。

 現代音楽と一言でくくっていいのかは分かりませんが、現代音楽はフレーズ感、和声感、リズム感などがかなり抽象化されていて掴みにくい反面、雰囲気というか、言葉では難しい内面世界の表現に秀でていると思います。背景世界や深遠の世界をより鮮やかに表現できる現代音楽の手法と、日本語に根ざして日本語で歌う謡が組み合わさることで、思わず引き込まれてしまうような非常に立体的な「雰囲気の再現」ができているように思いました。


 せっかくなので録音の話も。今回の録音にはHi-MDを使っていました。今回は事情として、私が録音しながらステマネをやる=録音室は3階でホールは1階なので、本番中に録音機材に触れる人がいない=メディアの収録時間が一杯になったら、それですべておしまい。そして公演時間は2時間を越える予想。
 つまり、CDへの録音は不可。DATレコーダは会場に無いし、自分でも持ってない。手持ちのPCは長時間録音に耐えられるかが非常に怪しいし、そもそも音質上でかなり問題あり。

 そこでHi-MDレコーダを持ち込んで録る事にしたんですが、1GBディスクを使えば普通のMD並かそれ以上の音質で8時間弱も録れる! これは大きな安心感でした。最悪ぜんぜん本番中に機材に触れなくても、最初の公演の前にStart、2公演目の後にStopさえすれば大丈夫なんですから。

 ポータブルのを一台持ってるんですが、去年ドイツで手に入れて以来すっかり気に入ってます。バッテリの充電は35分で完了するし、稼働時間も申し分ない。ちょっと無理して買ったけれど、いい買い物だったんだなぁ…


 そんなわけで、仕事がいったん終わりました。10/01には神戸入りし、11日まで国際芸術祭関連で通訳やら録音やらのスタッフをやってきます。戻ってきたら、コンサートの録音を編集してCDにする作業を進める、というのが今後のとりあえずの予定です。
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by Sterun-schnuppe | 2007-09-30 00:56 | Music & Art
Sorry, only in Japanese...

 本日、東京・世田谷区で筝(琴)のワークショップに参加してきました。といっても演奏を学ぶワークショップではなく、作曲家向けの演奏法解説うんぬんのワークショップでした。このワークショップ自体は今回が最初では全く無く、毎回色々なテーマで開かれていたようです。

 利賀と武生で良い人に会えたおかげで、私のところにもこういう情報を色々回してもらえるようになり、いや~何というか有り難い限りです。音楽関連の人と知り合う場も格段に増えました。(まぁ音楽とはいっても、その中のさらに狭いところでしょうけど。) それに今まではっきりいって未知の世界だった現代音楽とそれを作る人たちの世界が、ずいぶん身近になってきました。いま「身近」って打とうとしたら「MIDI化」って変換されました。さっすがIME。素晴らしい発想力。


 今日は、実際に筝&ヴィオラの演奏家、声楽家を招いて、何人かの作曲家(勉強中の人)から出された作品例を実際に演奏してみて、楽譜でこう書かれたものが実際にはどんな音になるのか、あるいは「こんな演奏法はできるのか?」などの検討・考察をしていました。

 筝の弦で駒の反対側に指を押し込み音程を高くする奏法がありますけど、それをバンバン半音階用に使うなんてこともよくやってました。弾くほうは大変そうでしたけど。弾きながら駒をグイッと動かしてポルタメントを掛けるのなんかは、その手さばきの見事さに見とれてしまいました。

 印象に残ったのは、ハーモニクス奏法。Vn Vla Vc なんかではよく使ってますが、振動する弦の途中(1/2とか1/3の部分が多い)を押さえて、基本振動を消して倍音を響かせる奏法です。当然といえば当然なんですが、筝でも出来るんです。非常に透き通った、美しい音が出ていました。

 話は記譜法にも及びます。楽譜というのは、建築や造形の設計図であり、演劇や映画の脚本みたいなものです。よって、やはり「どう書いたら通じるのか」という問題が常に付いてまわります。記譜法や注釈を駆使して、いかに演奏する人に作曲側の意図を伝えるか… そう簡単ではありません。
 今日もずいぶんと記譜法についての話題がありました。演奏する人も作曲した人も実際にその場にいるので、どうやったらお互いの理解がしていけるかを話し合う絶好の場になっていたと思います。


 私はまだ「お客さん」でしかなかったけれど、早くこういう場を「利用できる」ようにならんといけませんね。
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by Sterun-schnuppe | 2007-09-13 22:40 | Music & Art
As I was in Toga, I heard that there is an international music festival in Takefu, and then I called the office of it whether I can visit it and whether I can do some jobs. At the next morning I got on the train and went there. Yes, everything was so suddenly.

まだ利賀にいた頃に、武生というところで国際音楽祭があるぞという話を聞きました。急いで事務所に電話を掛け、行ってもいいか、あるいは手伝いでもいいから何か仕事が出来ないかと聞いてみて、翌朝には列車に乗り込んで現地入りしました。そう、すべては驚くほどの急展開でした。

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Takefu is in Fukui-prefecutre, and this Takefu international music festival is 18th in this year. Its term is 8 days, and it's held basically at Echizen culture center and also at some other places in the city. There were 13 concerts and 9 outreach concerts.

この武生国際音楽祭は福井県の武生(越前市)で開かれており、今年で18回目。8日間に渡り、越前市文化センターを中心に町中のいたるところを使って開催されています。メイン・コンサートは計13、町中へ繰り出しての出張コンサートは9つに及びました。

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Outreach concerts were held at many places in the city. For example, at a temple, soba shop (noodle restaurant), Japanese restaurant, bank, public library, etc. Not only classical but also modern music were played there, but many audiences had deeply listented to the music, even there were many old people.

出張コンサートは、町中のいたるところで開かれてました。例えば、寺院、そば屋、料亭、銀行、図書館などなど。クラシックばかりでなく現代音楽も演奏されていたのですが、お客さんはお年寄りも多かったにも関わらず、みなさん結構聴き入っておられました。
ちなみに銀行は通常業務中のカウンター横でやりました。何も知らずに入ってきた銀行のお客さんが、そのまま足を止めていく姿が随分見まれましたね。

d0014524_916873.jpgThe special point of this music festival is that there are also a composition workshop and a master course for musical instruments. Some composers and musicians came from asia and europe, and they hold workshops for a week. Most of all students were Japanese, but some of them were from China and Korea.
These composers, players and students also hold some concerts in the festival, they showed the audience their works and plays.

この音楽祭のおもしろい点はというと、作曲と楽器演奏のワークショップがある、ということ。何人かの作曲家や演奏家がアジアとヨーロッパからやって来て、一週間のワークショップを開いてくれました。学生の大部分は日本人でしたが、中には中国や韓国からやってきた人も。
これら作曲家・演奏家・学生のコンサートも幾つか開催され、作品や演奏をお客さんに披露していました。


Otherwise, my jobs were variously: English & German translator, transporting musical instruments and other baggages, concert recording & CD making, photos, videos, etc. I also repaiered a bycicle :-)

ところでところで、私の仕事というのも多岐に渡っておりました。英・独語の通訳、楽器&荷物運び、コンサートの録音&CD制作、写真撮影、ビデオ撮影などなど。自転車も一台修理しました(笑) 突然舞い込んだ割には、結構役に立てたんではないかと思います。


I could also heard a really nice concert there. The concert was: Nobuko Imai (Viola) + Kei Itoh (Piano). How can I say... I don't remember what and how they played. I don't know whether their playing was good. But I can say, the concert was really wonderful.
I don't know why, but I reminded many many happy memories, and I was totally full of them during the concert.
I saw nothing during it. I heard almost nothing. But I felt happiness.

素晴らしいコンサートを一つ聴くこともできました。そのコンサートというのは、今井信子氏(ヴィオラ)+伊藤恵氏(ピアノ)の2人によるもの。なんと言うんでしょうか… 何の曲をどう演奏したかなんて、全然覚えていないんですよね。演奏が上手かったかどうかすら、私には分かりません。ただいえるのは、そのコンサートは確かに素晴らしいものであったこと。
何故かはわかりませんが、幸せな、本当に幸せな記憶が次から次へと蘇ってきて、コンサートの間中ずっとその記憶と幸福感に満たされていました。目をつぶってたから何も見ていないし、ほとんど何も聴いてる意識がありません。でも、幸福感は確かに感じていた、と。
とてもとても不思議な体験でした。
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by Sterun-schnuppe | 2007-09-11 09:56 | Music & Art
 先日ちょっとしたお仕事を頂きました。利賀に武生にと出掛けまわっていたおかげで、出先で知り合った人から声を掛けてもらいまして。

 今月末、9/28に東京・杉並のsonorium(←写真も載ってます)というちょっと不思議で小さなホールでコンサートがあり、そのステマネ(Stage Manager)を引き受けることになりました。ちゃんとしたステマネ仕事はこれが意外と最初なので、きちんと予習(というか事前計画?)をせにゃいかんなと思っております。

 そのコンサートというのはizuruという能楽をベースにした芸術団体の企画で、izuruのHPのNEXTの項目に載っている「音楽×音曲」というコンサートです。現代音楽と能楽のコラボレーションとして、計6人の作曲家が作品を発表します。何かと名前は聞いていた現代音楽の作曲家・湯浅譲二氏も作曲&特別監修をやっているので、ついに本人とご対面するのですね。

 何で私に話が来たかというと、6作品発表のコンサートを一日に2公演するため、テキパキと仕事をやれる、なおかつ声の大きい(謎)男が必要だったとかで、たまたま関係者に利賀村で知り合い、更に武生でも偶然会い、仕事っぷりを見て、あ、こいつなら出来そうだ、と思ったらしいです。
 きのう打ち合わせに行って事務所の人達とも会ってきたんですが、お互いに良い感触を覚えていたようです。あ、この現場は楽しくなりそうだ、って(喜)。


 残念ながら(いやいや喜ばしいことに、でしょ)チケットは完売直前(一般が僅かのみ)なのですが、また本番を終えたらレポートをお届けしようと思います。数年ぶりにスーツを着るみたいです、私(笑)。


 更にもうひとつ、来月10月上旬は神戸に行きます。武生国際音楽祭を紹介してくれた人が中心になってやっている「神戸国際芸術祭」というのがありまして、また十日ほど泊り込んでスタッフをやってきます。色々と顔を出せば色々な人間に会えるので、今のうちに人脈を広げておこうと思います。
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by Sterun-schnuppe | 2007-09-09 13:27 | Music & Art
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There was an international performance arts festival which has continued more than 20 years in a small village "Toga" in Toyama. The village Toga stands deep in the mountains in the south west from Toyama-city and it takes 30 minutes by train and 1 more hour by bus. I'd like to say something more: There are only 2 bus services a day.

利賀フェスティバルという20年以上続いている国際演劇祭が、富山県の利賀村(南砺市/なんとし)で開かれていました。利賀村というのは富山市の南西の山奥にありまして、列車で30分、更に乗り換えてバスで1時間ほどかかります。付け加えておくと、バスの運行は1日2本です。

What I have done is an "Inter-Seminar". Many students and professors from 10 universities came there, and some of them did a workshop (lecture) of art & culture management, some of them helped the job of the festival, and others perticipated in a workshop of performing arts, and all of them watched many performances (theater) together. I was by the art & culture management class.
Otherwise, I'm no more student of university, but it's no problem. I was there as OB, and I was there also 3 years ago. As I had great interest, it was OK.

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私が参加してきたのは「インターゼミ」。全部で10の大学から学生と教員が集まり、一部は芸術文化マネジメントの勉強会、一部はフェスティバルの仕事の手伝い、一部は演劇ワークショップに参加しながら、みんなで芝居を見る、というものでした。ちなみに私がいたのは、芸術文化マネジメントの勉強会でした。
ところで私はもう大学の学生ではないんですが、まぁそんなの大丈夫です。OBとしての参加であったし、3年前にも参加してましたし。とても興味を持っていたから、それでいいのです。


It was really a good chance that I could watch many performances only in a few days, that I could hear lectures of professors from many universities even I'm no more in the university, and that I could meet and talk with many students and professors. It might not be so, if I lived normally in the university and graduated normally :-)

いやぁ今回は短期間に数々の芝居を見られ、色んな大学の教授から講義を聴け(大学生ではないのに)、そして沢山の学生や教授と知り合え話ができたという、ほんとに良い機会でした。これ、普通に大学生活を送って普通に卒業してたら、無かったかもしれませんね(笑)
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by Sterun-schnuppe | 2007-09-07 11:45 | Music & Art